言語学習に特別な技能が必要なわけではない。新しい見方を身につけるだけである。見えなかった、見ていなかった、見ようとしていなかった内容がわかる、それだけだ。
例えば、動物に関心があるとする。そうなると動物の鳴き声にも敏感になる。おそらく姿を見ないでも聞いただけでどんな動物なのか推測できるようになる。
例えば、海外旅行先でお金を使う。その国は初めてなので「円」で考えると物価が高いように感じる。しかし、日本以外の国はたいていインフレである。毎年物価が上がっている。また、現地には現地の価格がある。単純に日本円で計算しているとあっという間に騙される。
これを言語に当てはめると日本円以外の通貨で物を考えるようになる、つまり他言語で物を考えると同じことになるのだ。
ある言語を学ぶというのはその言語を話している人たちの文化、思考なども学ぶとも言える。基本的に人間は自己中心的である。だから、異なる言語を通じて自分とは異なる思考で生きている人もいると知ることは非常に大事である。